Alice in the sky 〜躁鬱と創作と時々朱印〜

日月水でやってきましたがなかなか更新できず今後不定期となります。申し訳ありませんがよろしくおねがいします。長年統合失調症と思ってましたが今日躁鬱病と訂正入りました。改めて心の病持ちでよろしくお願いします。
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# 夢ゆらら恋人たちのスケジュール2

 

「さぁさぁ。アキ。こちらですよ」

「はい」

陰ではなんとでも言えるがいざ面と向かっては少女趣味のおばさんとはいえない。これでも現王妃なのだから。

何度目かわからないドレスの仮縫いをしながら亜紀は王妃に尋ねる。

「そんなに女の子がほしかったのですか?」

「もちろんよ。念願の娘ですよ。娘」

嬉々として段取りを運ぶ王妃は満面の笑みだ。

「でも・・・まさか・・・」

ある事実を思いついて口が止まる。

王妃の顔に影がかかる。

「そうね。そうなのよ。私にも娘がいたはずなの。もう何十年も前の話ね」

切に願った裏には自らの悲劇が重ねられていた。

失った娘。

だからこそ再度と願った夢。

それが今亜紀という義理の娘ができたことで叶えられた。

王妃は幸せなのだろうか。

亜紀はでかかった質問をのどの奥にしまった。

今の満面の笑みがうそでなくてなんであろう。これでよかったのだ。これで。

「さぁ。次はフィナンスの番ね。今頃正装してるわよ。いってらっしゃい」

気がつく王妃はしっかり亜紀の心もつかむのもはやい。

「では。すこし」

なんだか悪い気がしたが行ってもいいならいいのだろう。

隣の部屋にフィナンスはいた。輝かしい皇太子の正装だ。勲章がきらびやかしい。

まぶしくて思わず目を細めた。

「フィー」

「亜紀」

二人は同時に呼び合いそばへ寄った。周りのものは気を使って消えてくれた。

「すごいわね。皇太子の正装」

「これをきるだけだよ。俺は何も変わらない」

「私もよ」

「このまま・・・」

「このまま・・・」

二人の声が重なったと同時にだめですとまた声が重なった。

忠実なる僕は残っていたらしい。

このまま姿を消すというわけには行かないようだ。

「ほんとあなたたちってお邪魔虫ね」

顔を出したキラにべーっとあっかんべーをする。

「これが使命ですから」

「ここで逢引する分には支障はありませんわ」

マリーが重ねる。

「人に見張られた逢引もないのだがね」

フィナンスが苦笑いする。

「私たちだってたまにはアキ様たちのように逢引しとうございますわ。キラは朴念仁ですから」

不満そうなマリーの声に亜紀もフィナンスも思わず笑ってしまう。

「やきもちを焼かれるとはな。そう見せ付けてはいないはずなんだが」

「目立ってます。亜紀。フィー。って見詰め合ってるじゃないですか。いっつも」

キラが思いっきり指摘する。

「おかげで俺は皇太子のつめの垢をせんじて飲めという恋人の不満を抱えてるわけですから」

「残念。フィーのつめの垢飲んでも治らないわよ。キラは」

そういって亜紀は笑う。

「いっそ一緒に式を挙げるか?」

「とんでもない!」

「とんでもありませんわ!」

一気に否定が来てこれがまた笑いを誘う。

「似たり寄ったりだな」

「私たちもマリーたちも。王妃様にお願いするわよ?」

「いいえ。私たちは影のもの。表舞台には立てない運命ですわ」

きりりとマリーがいってちょっと残念そうにキラが舌打ちをする。

「じゃ。やっぱ俺が結婚資金集めないとだめなのか〜」

「ここの給料は低すぎるのか?」

「いえ。十分ですが花嫁衣裳が高くついてます。おかげで俺のへそくりはぱー」

「ぱーとはなによ。ぱーとは」

キラとマリーが追いかけっこを始める。

それをけらけら笑いながら見つめる亜紀とフィナンス。

影から王妃が見てるとも知らず。

「こうなったらあの子たちのもあげてしまいましょう。ロイヤルウェディングですもの」

たくらみのうまい義母は忠実な僕たちの結婚式まで仕切ろうとしていた。

サンダールの冬はもう少しで春を迎える。そのころには花に包まれた花嫁ときりっとした花婿が幸せのアーチをくぐってるに違いない。

 

| comments(0) | - | 16:30 | category: 夢ゆらら |
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アニメキャラと自分の夢の分身を恋愛させた禁断の二次。こっそり復活中。私を知ってる人は混乱必須。なんとなーくリンクを張る。リニューアル。アドレス変わりました。
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本家本元創作空間空色の・・・。 ここで紹介した話がいろいろ載っているページです。このたびコラボページをリニューアルしました。勘違いもでるかもしれませが楽しんで読んでいただければ幸いです。
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